南アのアムプラッツが大幅人員削減、白金族軟調で利益落ち込み

[19日 ロイター] - 世界的なプラチナ生産大手で南アフリカのアングロ・アメリカン・プラチナム(アムプラッツ)は19日、2023年通期利益が前年比71%減と落ち込んだことを受け、南ア鉱山の従業員を数千人規模で削減する計画を明らかにした。

同社は白金族(PGM)の値下がり後、コスト抑制に取り組んでおり、発表によると、約3700人の雇用に影響が及ぶ可能性がある。

クレイグ・ミラー最高経営責任者(CEO)は「これは最後の手段だ。リストラ計画が従業員や地域社会に及ぼしかねない影響を十分に認識している」と述べた。

南アの全国鉱山労働組合(NUM)の広報担当者はロイターに対し、同社が赤字鉱山事業を売却すれば失業は回避可能だとの考えを示した上で、「これほどの大規模解雇は許すわけにはいかないため、アムプラッツと交渉して回避できるかどうかを検討するつもりだ」と語った。

アムプラッツは今年、コスト削減と計画中の拡張プロジェクトの延期によって合計100億ランドの節減を目指している。

2023年通期利益は前年の488億ランドから140億ランド(7億4200万ドル)に落ち込んだ。同社は配当を81%減額し1株当たり21.30ランドとした。

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