鳥取の焼き肉店「強小亭」が香港進出、「大山黒牛」を提供 香港で「WAGYU」大人気 マカオ・シンセンにも店舗広げる計画

カニに温泉にスキー。冬の山陰は、海外からの旅行客にとって日本を体感できる人気スポットですが、香港の人にはあるグルメが不動の人気を誇っています。鳥取を訪れる香港からの観光客も殺到しているその食べ物「WAGYU」です。

鳥取県米子市にある焼き肉店「強小亭」。
香港から鳥取へやって来た観光客が、笑顔で鳥取産の牛肉をほおばっていました。

香港からの観光客
「美味しい」
「素晴らしい」
「とても良い、美味しい。良い肉だ」

実は香港の人たち、和牛(WAGYU)が大好きです。

去年12月、米子と香港を結ぶ期間限定の定期便が、約3年10か月ぶりに復活。定期便は来週月曜までとなっていますが、搭乗率は当初苦戦を強いられました。

米子と韓国ソウルを結ぶ便は、再開した去年10月以降、8割を超える好調な搭乗率を記録していますが、米子香港便の先月の搭乗率は5割ほど。
閑散期であることや、円安の影響でアウトバウンドの需要が伸び悩み、コロナ禍前の定期便の搭乗率と比べると低調となりました。

しかし今月に入ると中国で旧正月「春節」を迎え、おとといの米子からの出発便は満席になっています。

香港からの観光客に旅の思い出を聞いてみると…

香港からの観光客
「刺身、カニ、そば。特にカニが良かったです」
「WAGYU?!もちろん知ってるよ、食べたよ」
「もちろん良かったよ。焼き肉大好きです」
「香港ではとても高い、でも大人気です」
「和牛はここで食べたよ。2回もとても良かった」

旅行中、多くの客が食べたというのが「WAGYU」です。
ブランド牛「大山黒牛」が楽しめる米子市の「強小亭」には連日、香港から多くの客が訪れています。

先週の水曜は、なんと…

大山黒牛処 強小亭 岩垣樹マネージャー
「1階と2階、全て香港の方だらけで。特に2月は春節ということもあり、日本人とほぼ同数の香港の方がいらっしゃっています」

安心・安全で品質も高い「WAGYU」は、香港をはじめ、海外では一大ブランド。
米子香港便や円安がこの店の人気を支えていますが、実はこの知名度の高さには理由があります。

香港からの観光客
「この店が香港でオープンしたって聞いたよ。それで日本の強小亭を試してみたくて」
「強小亭が1月にコーズウェイベイ(香港)にオープンしました。まだ行ったことはないけど」

実は「強小亭」は先月、香港の現地法人とタッグを組み香港の一等地「コーズウェイベイ」に「香港強小亭」をオープンさせました。

米子の「強小亭」が肉のカットや盛り付けを指導。「大山黒牛」などの食材を提供していて、香港のWAGYUファンの舌を楽しませているといいます。

両国で店を展開する中、やはり願うのは米子香港間の定期便の就航です。

大山黒牛処 強小亭 岩垣樹マネージャー
「この便の廃止は私たちだけでなく、山陰の観光においても大きなダメージになると思います。今後、鳥取県と協力して香港便が継続するように努力していきたいと思います」

「香港強小亭」は今後、マカオやシンセンにも店舗を拡大する計画とのこと。また、大阪万博に向けて、香港から大阪へ逆輸入の形で進出する、という計画もあるということです。

「WAGYU」人気にあやかれるか。米子香港間の定期便の行方にも注目が集まります。

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