【香港】11~1月の失業率2.9%、4期連続横ばい[経済]

香港政府統計処が20日発表した2023年11月~24年1月の失業率(速報値、季節調整済み)は2.9%となり、18期ぶりに上昇した23年8~10月から4期連続の横ばいとなった。

業種別の失業率は、主要8業種のうち6業種が改善した。最も改善したのは「製造」で、前期から0.6ポイント低下し3.3%となった。「小売り・宿泊・飲食サービス」は0.2ポイント低下し3.4%だった。

その他は失業率が低い順に「公共行政・社会・個人サービス」(1.2%)、「金融・保険・不動産・専門サービス・ビジネスサービス」(2.3%)、「運輸・倉庫・郵政・宅配サービス・情報・通信」(2.6%)、「貿易・卸売り」(2.9%)となり、いずれも前期を0.1ポイント下回った。

一方、「建築」は唯一悪化し、0.2ポイント上昇の3.9%だった。

「その他業種」はサンプルの誤差が大きかったとして2期連続で数値が公表されなかった。

■10代が2期連続悪化

年齢別では最も厳しい雇用状況にある「15~19歳」が10.2%。前期から0.9ポイント上昇し、2期連続で悪化した。「50~59歳」(2.7%)も0.1ポイント上昇した。

その他はいずれも改善し、「20~29歳」(5.6%)、「30~39歳」(2.0%)、「40~49歳」(2.1%)はそれぞれ0.1ポイント、「60歳以上」(1.9%)は0.2ポイント前期を下回った。

11~1月の失業者数は前期から3,100人減って10万2,600人。就業者数は9,800人減の369万7,000人で、労働力人口は1万2,800人減の379万9,700人だった。

就業時間が基準に満たない不完全就業者(パートタイムなど)が労働力人口に占める比率を示す不完全就業率は6期連続横ばいで、1.0%だった。

政府労働・福祉局の孫玉カン(クリス・スン、カン=くさかんむりに函)局長は労働市場について、経済成長が労働需要を押し上げており、短期的には人手不足の状態が続くとの見方を示した。

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