県議会に保育スペース設置など提言 女性・若者参画会議、議長に検討結果報告

森田広議長(右から2人目)に報告書を提出する県議会女性・若者参画推進会議のメンバーら=県議事堂

 県議会女性・若者参画推進会議(楳津博士座長)は21日、検討結果報告書を森田広議長に提出した。保育スペースの設置や、育児・介護を理由に休める環境整備、広報広聴の充実などを提言する内容。検討を踏まえ、保育スペース設置の関連経費が2024年度当初予算案に計上されており、9月定例会ごろまでの完成が見込まれる。

 報告書には、子どもを持つ女性議員の議会活動や子どもを連れた傍聴などの推進を目的に、保育スペース整備を盛り込んだ。県議会事務局によると、会議室を改修しクッションフロアを敷き、授乳用スペース、ミニキッチンを設け、議会の様子を映すモニターを置く計画。

 議員は現在も育児などを理由に会議を欠席できるが、会議規則に「育児、介護、産前産後期間」を明示することで、欠席理由が客観的に分かりやすくなり、休みを取りやすくなる。旧姓・通称の使用を認める規定整備は、女性が旧姓のまま活動しやすい環境を整える目的。広報広聴の充実では、生徒・学生だけでなく、20~30代などから意見を聞き、動画投稿サイトの活用を調査研究する必要性を訴えている。

 「オンライン本会議の実現」などを求める国への意見書提出も予定している。

 会議は30~70代の男性議員6人と女性議員3人が委員を務めた。2児の母の伊藤香織議員(42)は「子育てをしながらでも議員活動がしやすい環境づくりのために意見を述べ、提言に反映された」と語った。阿部恭平議員(32)は「もっと多くの県民に議員の活動を知ってもらう必要がある。若い人との意見交換が政治参加の意識向上につながると考えている」と話した。

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