イタリアの輸入業者ら、酒造り体験 県内6酒蔵で研修

イタリアから訪れ、酒造りを体験した輸入業者やソムリエら=高畠町・米鶴酒造

 県産酒の輸出拡大につなげようと、県などによる事業で県内を訪れているイタリアの輸入業者やソムリエらが21日、県内の酒蔵で仕込み作業などを体験した。22日まで本県の酒造りに触れる。

 現地で日本酒を輸入する商社関係者と、商社が開催する酒ソムリエアカデミーの受講生18人が参加した。一行は20日に来県した後、県酒造組合によるセミナー、県内酒蔵との商談会に臨んだ。21日は県内6酒蔵に分かれて研修を受けた。

 米鶴酒造(高畠町、梅津陽一郎社長)では、和牛の輸入に携わるクリスティアーノ・ノーニスさん(53)、ソムリエのヤコポ・ノッツアさん(29)、レストランを経営するミレア・ロトゥンドさん(27)が工程の説明を聞きながら、釜で蒸した酒米をこうじ室(むろ)に運んだほか、櫂(かい)を使った仕込みなどに携わった。3人は「蒸した酒米はもちもちしている」「本で学ぶのと、実際に体験するのとではやはり違う」「一粒一粒を大切にしていることが分かった」などと驚いていた。

 体験事業は2018年に始まり、県、県国際経済振興機構、県酒造組合、山形県酒類卸(寒河江市)が主催。新型コロナウイルス禍を経て、4年ぶりの開催となった。

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