香川県初「自動運転バスの実証調査」があすスタート 屋島山上片道1キロで乗車料金は無料  

高松市は、あす(23日)から屋島山上で、香川県初となる「自動運転バスの実証調査」を行います。これに先駆けて、きょう報道関係者にバスの試験運行の模様が公開されました。

実証調査に使われるのは、全長約4メートルのエストニア製の自動運転バス「MiCa(ミカ)」です。調査は、運転手の人員不足などによりバス路線の維持が問題となっている中、地域公共交通の新たな可能性を探ろうと、高松市などが屋島山上で行うものです。

自動運転は、3Dの高精度マップに設定したルートに沿ってセンサーなどで障害物を検知しながら走行します。屋島山上観光駐車場と屋島スカイウェイの展望スペースの片道1キロを10分で結びます。

(茅原淳記者)「今、時速12キロで自動運転で走っています。乗り心地は非常に快適です」

展望スペースで5分間、源平屋島古戦場を見学した後、観光駐車場に戻るルートです。バスには、オペレーターが乗車し、状況によって手動運転に切り替えることができます。調査では実用化に向け、技術的な課題などの洗い出しを行います。

(運行事業者)「運転手さんがいなくても走行が可能な、そういった技術を織り込んだ車です。ただ一足飛びにそこまで行けるわけではなく、今回のような実証実験を通じて実験のデータを集めながら、そこに向かって進めていくと」

きょうは高松市の大西市長も試乗しました。あすから始まる実証調査では、定員7人の自動運転バスを午前10時から午後4時まで1日6回運行させる計画で、乗車料金は無料です。

(大西秀人高松市長)「社会実装化について、そこまでいくにはいろんな課題がある。その課題を乗り越えるためにも、ぜひともいろんな市民のみなさんにご協力をいただけたら」

人口減少が進む中、自動運転技術が地域の公共交通問題解決の一助となるのか。実証調査はあすから来月3日まで行われます。

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