パリ五輪出場を熱望するデュラント。レブロン、カリーらと共闘するアメリカ代表の“ほかでは味わえない”経験とは?<DUNKSHOOT>

現地時間2月18日(日本時間19日)にインディアナ州インディアナポリスにあるゲインブリッジ・フィールドハウスで開催された「NBAオールスターゲーム2024」。ウエスタン・カンファレンスのスターターとして出場したケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)は、24分51秒のプレーで18得点、5リバウンド、5アシスト、2スティールをマークした。

過去4年はケガによる欠場が続き、2019年以来5大会ぶりの出場を飾った35歳のスーパースターは、自身11度目のオールスターゲームで通算得点を268まで伸ばし、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか/262得点)を抜いて歴代3位へと順位を上げた。

そうしたなか、自身が共同設立したメディア会社『Boardroom』の最新エピソードが21日にYouTubeへ公開。出場を希望している「2024パリオリンピック」への思いが明らかにされた。

前回の東京大会も含め、過去3大会連続で五輪出場を果たしているデュラントは、今年7月に迫ったパリ五輪に向けても「プレーするつもりだ」と宣言。意気込みを次のように語っている。

「(主力として)多くの時間を、責任感のある役割のなかでプレーするつもりだ。チームUSAで活動するのが楽しみだ。練習後に(チームメイトと)1オン1ができるのはベストな経験だし、ほかでは味わえないものなんだ。上手くなっていく一方さ。

あとはもちろん、ブロン(レブロン・ジェームズ)と一緒に闘いたい。それにカワイ(レナード)やカイリー(アービング)、ステフ(ステフィン・カリー)、PG(ポール・ジョージ)、若手のアント(アンソニー・エドワーズ)やブック(デビン・ブッカー)、(ジェイソン)テイタムともプレーしたいんだ」
アメリカ代表は1月に候補選手41名が発表。正式なロスター12名は、今季終了後のトレーニングキャンプを経て決まることになるが、現時点ではレブロン(ロサンゼルス・レイカーズ)、カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)を筆頭に、レナード、ジョージ(ともにロサンゼルス・クリッパーズ)、アービング(ダラス・マーベリックス)、エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)、東京五輪でともに金メダルを勝ち獲ったブッカー(サンズ)やテイタム(ボストン・セルティックス)といった超豪華メンバーが集うことが期待されている。

なかでもデュラントは、2010年の「FIBA世界選手権(現ワールドカップ)」と3度のオリンピックでいずれも金メダルを獲得。アメリカ代表として臨んだ国際大会で平均20.6点と、圧倒的な実績を残している。

35歳で迎えた今季もリーグ5位の平均28.2点に6.6リバウンド、5.7アシスト、1.29ブロックという好成績を残し、フィールドゴール成功率53.8%、3ポイント成功率44.3%(平均2.3本成功)、フリースロー成功率87.1%と高精度なショットも健在だ。

残りシーズン、大きなケガなく戦い抜くことができれば、7月のパリの舞台ではチームUSAを先導するデュラントの姿が見られるだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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