米コンサルティング大手マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、中国自動車業界による2023年の合併・買収(M&A)件数は155件となり、19年から57%増えた。15年比では約2.1倍。中国の自動車メーカーは電動化など新エネルギー分野への投資を増やしているほか、海外企業を買収することで、海外事業の強化に乗り出そうとしていると分析した。
M&A額は340億米ドル(約5兆1,000億円)。19年から89%増加し、15年からは3.8倍となった。
金額ベースで見た業態別のM&Aは、完成車メーカーが全体の70%を占めた。15年の25%、19年の55%から目立って比率が上がった。部品メーカーは19%、車載電池メーカーは11%の比率。
マッキンゼーは、中国自動車業界企業の今年のM&A動向として、国内外の大手完成車メーカーが国内の新興「新エネルギー車(NEV)」メーカーへの戦略投資に乗り出すとの見方を示した。国内大手部品メーカーによる海外での案件が増えるとも見通した。