米中古住宅販売、1月は3.1%増の400万戸 5カ月ぶり高水準

[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した1月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比3.1%増の400万戸と昨年8月以来、5カ月ぶりの高水準となった。ロイターがまとめた市場予想は397万戸だった。

住宅ローン金利の低下で買い手が増えた。一方、依然として住宅の供給不足が課題となっている。

地域別では北東部が横ばいとなり、他の3地域は増えた。

全体の販売戸数の前年同月比は1.7%減った。

NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「売りに出された物件数が小幅に増え、住宅購入者は昨年後半より下がった住宅ローン金利を活用した」とコメントした。

販売戸数の大部分は在庫がより多い75万─100万ドル超の価格帯だった。25万ドル未満の価格帯は依然低調だった。

1月末時点で市場に出ていた中古住宅在庫は101万戸と、前年同月末時点から3.1%増えた。ただ、新型コロナウイルス禍前の約200万戸を依然下回っている。

1月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は3.0カ月。前年同月は2.9カ月だった。健全な需給バランスは4─7カ月とされている。

販売価格の中央値は前年同月比5.1%上昇の37万9100ドルで、1月としては過去最高だった。住宅価格は4地域全てで上昇した。

現金のみによる販売の割合は32%と2014年6月以降で最高となった。

住宅が市場に出ていた期間は36日で、前年同月の33日間を上回った。

NARは過去3年分のデータを改定した。

ネイビー・フェデラル・クレジット・ユニオンのコーポレート・エコノミスト、ロバート・フリック氏は「住宅販売市場全体を正常に戻すには、住宅ローン金利の低下、価格の安定、建設の加速を組み合わせる必要がある」と述べた。

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