輪島市の朝市通りに近い精肉店「藤田総本店」は22日までに営業を再開した。名物の串揚げ「かかし」や唐揚げなどを販売し、常連客が列をつくった。
店舗は無事で、井戸水が水質検査で使えることが分かった。藤田眞也店長(32)は「みんなが大変な中にあるので、少しでも喜んでもらおう」と営業再開に踏み切った。
22日はウズラの卵とウインナーなどの「かかし」のほか、カボチャコロッケ、エビダンゴなど5種を販売した。輪島出身の会社員矢部愛さん(30)=愛知県岡崎市=は実家の罹災(りさい)証明書申請などで輪島に戻ったついでに立ち寄った。「昔からよく利用していた。数年ぶりに食べるので楽しみ」と笑顔を見せた。
当面は営業期間を限定し、今週は23日までで午前11時~午後1時。来週も数日間営業する。水道が復旧すれば自家製コロッケも再開する。