応援割3月16日から 富山など、予約8日開始

  ●新幹線敦賀開業に合わせ 

 富山、福井、新潟の3県は22日、能登半島地震を受けた観光支援「北陸応援割」を、北陸新幹線敦賀開業日である3月16日の宿泊分から始めると発表した。同8日から予約を受け付ける。3県が足並みをそろえた一方、石川県はホテルや旅館などの宿泊施設が2次避難先となっていることから同時スタートを見合わせる方針。近く開始時期を発表する。

 富山県内の宿泊施設は地震に伴う宿泊キャンセルが相次ぎ、県の推計では1月の損失が20億円超となった。敦賀延伸に合わせた応援割の開始により、観光需要の回復が期待される。

 応援割は、4県への旅行商品を半額で購入できる仕組み。対象のホテルや旅館に1泊、もしくは1泊2日のツアーを利用した場合、1人当たり2万円が割引の上限となる。同一県内に2泊以上する場合は1人当たり3万円、対象の2県以上で宿泊する周遊型ツアーは3万5千円まで。ビジネス利用は対象外となる。

 政府は、2023年度予算の予備費から94億4千万円を計上。4月26日宿泊分までの申し込みを受け付けるが、予算を使い切った時点で終了となる。

  ●「石川も早く」

 応援割を巡っては、石川県の馳浩知事が被害の甚大さから、富山など3県より開始時期を遅らせる方針を表明した。富山県観光振興室の担当者は「これまで4県で準備を進めていたのにそろわず残念だ。石川にも早く参加してもらい北陸全体で盛り上げたい」と述べた。

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