バルセロナの“神童”がまた新たな歴史を刻んだ。2月21日のチャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の第1レグ、バルサは敵地でナポリと対戦。試合はロベルト・レバンドフスキとヴィクター・オシメーンという両チームのエースが得点を奪い、1-1で終了した。
この試合でバルサの右ウイングとして先発したラミネ・ヤマルが、CLの決勝トーナメントの試合に出場した最年少の選手になったという。スペイン紙『ムンド・デポルティボ』が報じている。
16歳と223日での出場で最年少記録を樹立したヤマルは、右サイドから得意のドリブルで相手の守備を切り裂き、強烈なミドルシュートを放つなど、何度か惜しいシーンも見せた。
ヤマルはこれまで、バルサとスペイン代表での最年少出場と最年少ゴールをはじめ、数々の最年少レコードを塗り替えてきた。CLではすでに、10月のポルト戦(グループステージ2節)で最年少先発出場記録(16歳83日)を更新している。
【動画】16歳のヤマルが見せた衝撃の”ドブレーテ”
さらに記事では、ヤマルが次に目指すべき記録として、CLの最年少得点を挙げている。現在の記録は、前身のチャンピオンズカップ時代の1963年に、グールニク・サブジェのウウォジミエシュ・ルバンスキが残した16歳258日だ。
ナポリとの第2レグは3月12日に開催予定のため、その試合でゴールを決めることができれば16歳243日での得点となり、新記録樹立となる。逆に無得点に終わった場合、準々決勝の第1レグが4月9~10日のため、たとえ勝ち進んだとしても、記録の更新は不可能となる(9日にゴールを決めたとしても16歳271日)。
不安定な戦いが続く今シーズンのバルサは、すでに国内カップ戦のタイトルを逃し、ラ・リーガのタイトルレースでもレアル・マドリーに大きく水をあけられている。残されたCLでは近年不振が続いていて、是が非でも欲しいタイトルだ。
さらにヤマルにとっては“恩師”でもあるシャビの今シーズン限りでの退任も決まっている。ラ・マシアが誇る“神童”は、ホームでのナポリ戦でゴールを決めて新記録を樹立し、チームを次のラウンドに導けるか。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部