奄美のタクシー、初乗り1.3キロ600円に値上げ 31年ぶり運賃改定 3月25日から

(資料写真)

 九州運輸局は22日、奄美地区のタクシー事業者が求めていた運賃値上げの新料金を公示した。従来の小型車は中型車と合わせて「普通車」に一本化し、初乗り上限が1.3キロまで600円、加算料金は370メートルごとに100円となる。奄美市と大島郡が対象で3月25日から実施する。

 同地区のタクシー運賃改定は、消費増税を除くと1993年以来31年ぶりとなる。これまでは小型車で初乗りが1.3キロまで520円、加算運賃は402メートルごとに90円だった。

 地区内25社(車両207台)のうち14社(162台)が昨年11月末までに改定を申請。抽出した8社104台の2024年度査定で約4400万円の赤字となり、18.21%の増収が必要と判断された。

 運輸局によると、今回の改定はタクシー運転手の労働条件改善などが目的。事業者には改善状況の自主的な公表を求めていくとする。県内では本土と種子屋久地区で昨年8月、初乗り運賃を700円に値上げしている。

© 株式会社南日本新聞社