40日遅れ、七尾で左義長 大地主神社、復興願う

40日遅れの左義長で無病息災を願う住民=七尾市山王町の大地主神社

 国重要無形民俗文化財「青柏祭(せいはくさい)」で知られる七尾市山王町の大地主(おおとこぬし)神社で23日、能登半島地震で延期していた左義長が40日遅れで行われ、住民が一日も早い被災地の復興を願った。

 かつては古札焼納祭と呼ばれる神事として1月14日夜から15日に営まれていたが、40年ほど前から毎年1月14日の日中に執り行っている。今年は地震の影響で見送られ、その後、住民から開催を求める声が多く寄せられたため、氏子らでつくる山王奉賛会が準備を進めてきた。

 神社前の駐車場に石を積んでかまどが設けられ、家族連れらが燃え上がる炎に正月飾りや書き初めを投げ入れた。和菓子店「お菓子司十三屋」(袖ケ江町)がまんじゅうを振る舞った。

 「元気やったか」などと再会を喜び合う被災者も多く、奉賛会の河元秀敏さん(72)は「ご近所さんの笑顔が見られ、左義長ができて良かった」と話した。

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