シャビ・アロンソを巡るバイエルンとリバプールの綱引き。優勢なのはどっち?【現地記者の見立て】

「シャビ・アロンソ(レバークーゼン監督)の招聘には賛成だ。ただ、簡単じゃない。本命はリバプール」

トーマス・トゥヘル監督の今シーズンかぎりでの退任を発表したバイエルンの新監督候補について、そう口を開いたのはミュンヘンの日刊紙『アーベントツァイトゥンク』で健筆を振るうパトリック・シュトラッサー記者だ。

バイエルン取材歴25年を誇る同記者は「水面下で始まっている」リバプールとの綱引きで、ドイツ王者が「やや劣勢」と感じるという。

では、より招聘の現実味があるバイエルンの新監督候補は――。巷ではジネディーヌ・ジダンやハンジ・フリック、アントニオ・コンテといった大物監督も取り沙汰されるが、シュトラッサー記者はまた違った名前を挙げた。

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「ゼバスティアン・ヘーネスだ。シュツットガルトを躍進に導いているし、なによりウリの甥っ子だからね」

ウリとは言うまでもなく、ウリ・ヘーネス名誉会長のこと。長らくバイエルンのGM、会長を務め、クラブを発展させた功労者で、以前ほど表舞台に出なくなったいまもなお他の追随を許さない発言力(権限)を有しているという。

ジダンやコンテの招聘について、シュトラッサー記者が「可能性はほぼない」と考えるのもその名誉会長の嗜好が絡んでいるという。

「どちらもブンデスリーガに精通しているわけでもなく、ドイツ語を話せるわけでもない。ウリがとくにドイツ語話者を好むんだ」

鶴の一声で、バイエルンの新監督があっさり決まる可能性もなくはない。

取材・文●遠藤孝輔(ワールドサッカーダイジェスト編集部)

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