「すべっても気持ち強く」 シソンヌ・じろうさんが「役作り」伝授 青森県弘前市でワークショップ

子どもたちとせりふの掛け合いを楽しむじろうさん(中央)=24日午前10時半、弘前れんが倉庫美術館

 お笑いコンビ「シソンヌ」のじろうさん(45)=青森県弘前市出身=が24日、同市の弘前れんが倉庫美術館で小中高生を対象に、役になりきる楽しさを伝えるワークショップを行った。約150人の応募者の中から選ばれた小中高生40人が参加し、じろうさん書き下ろしの台本に書かれた役を元気いっぱい演じた。

 同館が主催し、今回で3回目。ワークショップは小学生の部と中高生の部で各2回行った。

 午前の小学生の部でまず用意されたのは、高齢者が地域の子どもを見守ろうと張り切るが、実はその高齢者を見守る人を決める会議が開かれている-という内容。初めはせりふを読み上げるだけだった子どもたちは、じろうさんから「登場人物の気持ちになって」とアドバイスを受けて再挑戦。表情や声色が変わり生き生きと役になりきった。

 次の台本は眠ることができない人形が、人になぜ眠るか聞いて回るストーリーで、人形役のじろうさんが、小学生が演じるパイロットや警察官らに理由を聞いて回った。

 お手本として僧侶役を演じたじろうさん。手のひらを合わせながら「寝るということは生きるということ、生きるということは寝るということ…」と念仏を唱えるように語ったが、児童たちは微妙な反応。じろうさんは「すべることも大事。気持ちを強く持って役に入り込むんだよ」と顔を赤らめながら話していた。

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