「タイチとはよく話し合った」バイエルンSDが19歳の日本人プレーヤーへの期待を口に「成長を遂げて戻ってきてほしい」【現地発】

韓国代表のCBキム・ミンジェが所属するバイエルンのアジア人選手への関心は少なからず高まっているようだ。

2月23日、同クラブのクリストフ・フロイントSDがゼーベナー・シュトラーセ(バイエルンの練習場がある通りの名称)のクラブハウス内で取材に応じた。

「アジア市場はとても興味深いよ。キム・ミンジェはバイエルンに来る前にイタリアでチャンピオンになっているし、素晴らしいプレーヤーだ。それにキャラクター(人間性)もよくてね」

昨年8月までレッドブル・ザルツブルクで同職を務めていたフロイントSDは、オーストリアのその古巣クラブでもアジア人選手から感銘を受けていたという。

「例えば、タクミ・ミナミノだ。いまはたしかモナコでプレーしているよね? それからファン・ヒチャン(現ウォルバーハンプトン)もそうだけど、優れたプレーヤーで規律もしっかりしている」

今年1月、バイエルンのセカンドチームからポルトガル1部のポルティモネンセにレンタル移籍したMF福井太智(19歳)にも「成長を遂げて戻ってきてほしい」と期待を寄せているようだ。武者修行の経緯と狙いを説明してくれた。

「タイチとは彼のエージェントを交えて1月によく話し合ったよ。バイエルンのセカンドチームは4部所属なので、もう少し高いレベルで経験を積ませくてね。それから日本人選手が多く所属しているクラブがいいだろうと。よりよい選択肢を一緒に模索し、ポルトガルへのレンタルが決まったんだ」

ちなみに、このインタビューは東南アジアメディアを対象としたツアー(ドイツサッカーリーグ機構主催)の一環で行なわれたもの。そこに飛び入り参加し、聞き役に徹していた『ワールドサッカーダイジェスト』に質問を促してくれたタイ人記者に話を聞くと、こんなことを教えてくれた。

「日本ではバイエルンの人気があるのかい? タイではプレミアリーグが大人気なんだ。やっぱり(気になるのは)ミトマだよ」

取材・文●遠藤孝輔(ワールドサッカーダイジェスト編集部)

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