陸上自衛隊奄美警備隊は25日、開設5周年の記念行事を奄美駐屯地(鹿児島県奄美市名瀬)で開いた。模擬戦闘訓練を公開し、主要な装備品も展示。市民ら約2700人(主催者発表)が訪れた。
駐屯地司令の長谷川健1佐は観閲式の式辞で、日本が戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面していると強調。「いかなる状況下でも必ず奄美群島を守り抜くことを誓う」と述べた。
訓練は離島に上陸した敵を攻撃し、奪還する想定。擬砲煙筒の煙が立ち込める中、隊員が重機関銃を構え、軽装甲機動車に乗って敵の陣地に攻め入った。
装備品前では記念撮影する親子連れが多かった。同市名瀬の会社員谷山健弘さん(48)は「訓練は迫力があった。イベントがあれば子どもが喜ぶ」と語った。
奄美警備隊は2019年3月に発足した。奄美駐屯地は高射中隊や電子戦部隊など約420人。瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)は地対艦ミサイル中隊など約210人。