那須山岳救助隊は25日、那須塩原署と合同で、山岳遭難救助雪上訓練を栃木県那須町湯本の那須ロープウェイ山麓駅周辺で行った。雪が降る中、同救助隊と同署山岳警備隊から11人ずつ計22人が参加した。
民間の同救助隊員と同署員が合同で訓練することで、有事に円滑な連携を取れるようにする狙いで、毎年この時季に行っている。
今回は雪崩を想定した遭難者救出や搬送訓練を実施した。ビーコン(電波受発信器)を用いて、雪の中の遭難者を捜索。その後、雪を詰めた土のうをブルーシートで包んで遭難者に見立て、救助ボートに乗せて上り、下りの斜面での運び方を確かめた。
同署の斎藤康之(さいとうやすゆき)地域課長(40)は「救助方法を経験できる貴重な機会だった。実際の救助の場でもこの経験を生かしたい」と話した。
同救助隊の渡部逸郎(わたなべいつろう)隊長(76)は登山客に対し「天候を見て、特に強風のときは引き返す判断をしてほしい」と呼びかけている。