[ロンドン 25日 ロイター] - スナク英首相は25日、議会の一部議員がパレスチナ自治区ガザでの戦闘に関する見解を巡り脅迫を受けていることを理由に、下院議長がガザ停戦を求める動議で通常の手続きを踏まずに採決を行ったことについて、脅迫が有効という危険なシグナルを送ったと指摘した。
この採決を巡り議会は21日に紛糾していた。
スナク首相は「われわれの民主主義が暴力の脅威や脅迫に屈することがあってはならないし、二極化して互いを憎しむこともあってはならない」と訴えた。
また、21日に議会前で繰り広げられた親パレスチナ派の過激なデモなどにも触れ、イスラム組織ハマスによる昨年10月7日のイスラエル奇襲攻撃以来、「偏見と反ユダヤ主義が爆発的に広がっていることは容認できないし、非英国的だ」と強調した。
ロンドンのユダヤ系住民が多い選挙区選出の議員は今月、自身が受けた脅迫や事務所への放火を理由に、次の選挙に出馬しない考えを示した。