全国に先駆け実証 加賀市版ライドシェア 開始式、実装目指す

加賀市版ライドシェアの実証運行第1号車に乗り込む利用者=26日午前11時45分、加賀市作見町

 加賀市と市観光交流機構の「加賀市版ライドシェア」開始式は26日、同市作見町の市美術館で行われた。同機構は国土交通省から22日付で、一般ドライバーが自家用車を使って有料で乗客を運ぶ自家用有償旅客運送者の登録を受け、昨年末に拡充された制度を活用した実証運行を全国に先駆けてスタートさせた。

 開始式では、同機構の小中出佳津良理事、宮元陸市長が「実証を重ねながら北陸新幹線加賀温泉駅開業を迎える3月16日に向け、できる限り早く運行を実装したい」と説明した。

 この後、加賀温泉駅前から実証運行が行われ、登録ドライバーの同市田尻町、自営業南出利宏さん(62)がマイカーに利用者を乗せて山代温泉の旅館まで第1号車を走らせた。

 加賀市版ライドシェアは予約・配車アプリ「ウーバー」を利用し、タクシー料金の8割の運賃で、午後7時~11時に市内全域、午前7時~午後7時に加賀温泉駅と主要観光地・レジャー施設・文教施設などの間の実質市内全域を運行区域として計画している。

 市によると、アプリは現在調整中で実証運行を重ねながら、3月16日に向けて体制が整い次第、実装に入る。実施主体となる市観光交流機構が募集しているドライバーは26日現在で50人超の応募があり、新幹線延伸に向けて50台の確保を目指す。

 市内では新幹線延伸に向け、運転手不足など2次交通の利便性向上が課題となっている。

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