【中国】神戸製鋼と宝武、車アルミパネル合弁設立へ[鉄鋼]

神戸製鋼所は26日、天津市の子会社を通じて、中国最大の鉄鋼メーカー中国宝武鋼鉄集団(上海市、宝武集団)と自動車用アルミパネルの製造・販売を手がける合弁会社を設立すると発表した。2024年度内の設立を目指す。

神戸製鋼の全額出資子会社、神鋼汽車リョ材(天津)(リョ=金へんに呂)と、宝武集団の51%出資子会社、宝武リョ業科技(河南省三門峡市、宝武アルミ)が合弁を設立する。生産拠点は天津市と三門峡市となる予定。合弁会社の名称や設立地、出資比率などの詳細は今後詰める。

神鋼汽車リョ材は、溶解工程を保有せず、中国でのスクラップリサイクル体制構築が課題だった。一方、宝武アルミは自動車向けなど付加価値の高い分野への進出可能な技術力の向上を課題としていた。

神戸製鋼は自社の生産技術と宝武集団が持つ販売・サービス網を活用し、ハイエンドなアルミパネル材の供給能力を高める考え。宝武アルミと組むことで、アルミ廃材のリサイクル体制も構築できるとみている。

神鋼汽車リョ材は14年1月の設立。自動車用アルミパネル材の製販を行い、16年4月から量産を開始した。年産能力は約10万トン。資本金は4億5,400万元(現在のレートで約95億円)。従業員数は24年1月末時点で245人。

宝武アルミは11年設立で、資本金は35億元。20年から製販を始めたアルミ板圧延一貫メーカー。年産能力は約30万トンで、うち自動車用アルミパネルは約8万トン。従業員数は24年2月時点で約940人。

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