福井ユナイテッドがサブスク保存食、災害時にシェア サービス開始、選手らによる支援組織も

サブスクリプションサービスで提供される保存食。災害時には在庫を被災者に分配する=福井県福井市内

 サッカー北信越リーグ1部の福井ユナイテッドFCを運営する福井ユナイテッド株式会社は、サブスクリプション(定額利用)サービスで提供する保存食を企業や個人が備蓄し、災害時に被災者へ分配できるシェアリングサービス「あってよかった」をIT関連企業などと協力して始めた。選手やサポーターらによる「ボランティア部」も結成し、被災者支援のネットワークづくりを進める。

 「あってよかった」は年1万4800円で契約すると、保存食(2リットルの水3本、ご飯9食分、おかず18種類)を年1回提供し、在庫数などを専用オンラインシステムで管理。災害時に契約者に在庫提供を呼びかけ、被災者に分配できるようにする。定期的に保存食が配布され、期限切れや補充忘れを防げるメリットもあるという。

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 富士フイルムBI福井(福井市)や百食万笑(神奈川県)、日本オラクル(東京都)が在庫管理や食品提供で協力。1回目の配布を3月上旬以降に原則、福井ユナイテッドFCのホーム戦やイベント会場で予定している。

 ボランティア部は選手、スタッフ、サポーターで組織。チームのネットワークを生かし災害時の共助を担うシステム構築を目指す。部長の尾崎瑛一郎選手は、能登半島地震をきっかけに「(災害が)起きる前からできることがたくさんあると感じた。クラブ、選手がその一端を担い、地域の方々とつながり合いながら活動できたら」とコメントした。

 契約は福井ユナイテッド公式オンラインストアで。問い合わせは福井ユナイテッド株式会社=電話0776-97-5360。

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