米大統領、3月4日までのガザ停戦入り「望む」 交渉進展か

Dan Williams Nidal al-Mughrabi Jeff Mason

[エルサレム/カイロ/ニューヨーク 26日 ロイター] - バイデン米大統領は26日、イスラエルとイスラム組織ハマスによるパレスチナ自治区ガザでの戦闘について、3月4日までの停戦入りを望んでいると表明した。

訪問先のニューヨークで記者団に「国家安全保障担当補佐官によると(合意は)近い。まだ、妥結はしていない。私は4日までの停戦(合意)を望んでいる」と語った。

イスラエルとハマスは26日、カタールで仲介国を通じた協議を行った。双方が同じ都市で仲介者と個別に交渉を行ったことは、イスラエルがハマスの休戦案を拒否した2月上旬以降で、最も協議が進んだ段階にあることを示唆している。

米政府当局者によると、米交渉団はイスラム教のラマダン(断食月)が3月10日に始まる前に停戦と人質解放で合意するよう強く働きかけてきた。イスラエルとカタールの会合で楽観的な見方が浮上したようだと語った。

ただ、公には双方ともかけ離れた立場を示している。ハマスの最高指導者ハニヤ氏はカタールのタミム首長と会談後、停戦実現に向けた仲介国の努力を受け入れるとする一方、イスラエルが時間稼ぎをしていると非難した。

イスラエルのネタニヤフ首相は合意の用意があるとしつつ、ハマス側が「突飛」な要求を取り下げるかどうか次第だと米FOXニュースで述べた。

カタール政府はタミム首長が「即時かつ恒久的な停戦合意」を仲介する取り組みについて、ハニヤ氏と協議したと明らかにした。

関係筋によると、イスラエルは軍と情報機関モサドの職員で構成する代表団をカタールに派遣した。現地での交渉を支援する本部を設置し、ハマス側が釈放を求めるパレスチナ人の身元審査などを行うという。

イスラエルには同盟国である米国から早期に停戦に合意してガザ最南部ラファ侵攻を避けるよう圧力がかかっている。

ただ、ネタニヤフ首相はラファ侵攻を引き続き計画していると表明。米国に止められても攻撃するのかとの問いには「われわれは(ラファに)入る。自らの意思で決定するのは当然だ。民間人を避難させるという前提で現地に入る」と語った。

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