バイデン氏のラマダン停戦発言、ハマス「まだ合意していない」

Samia Nakhoul Jeff Mason Nidal al-Mughrabi

[ドバイ/ワシントン/カイロ 27日 ロイター] - イスラム組織ハマスの2人の幹部は、イスラエルがイスラム教のラマダン(断食月)期間中にパレスチナ自治区ガザで軍事活動を行わないことに合意したとのバイデン米大統領の発言について、すでに基本合意に達したかのような発言だが時期尚早だとロイターに述べた。

バイデン大統領は26日収録の米テレビ番組で、イスラエルがラマダン期間中にガザで軍事活動を行わないことに合意したと述べた。ハマス壊滅作戦を強化する前にパレスチナ人がガザ最南部ラファから退避できるようにすると約束したとも述べた。

ハマス高官はロイターに「まだ埋めなければならない大きな溝がある」とし「停戦とイスラエル軍の撤退という最優先かつ主要な問題が明確になっておらず、合意達成が遅れている」と述べた。

パリで行われているガザ停戦協議について知る関係者は27日、全ての軍事行動の40日間停止やパレスチナ人の囚人とイスラエル人の人質の交換を含む提案の草案をハマスが受け取ったとロイターに明らかにした。

草案には戦闘停止、人質解放のほか、ガザ最南部などに避難しているパレスチナ市民の帰還や人道支援などが盛り込まれているが、これまでの協議でハマスが要求している、戦闘の恒久的終結やイスラエル軍の撤退には踏み込んでいない。

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