【マレーシア】日系4社のCCS、新たに中国電など参加[資源]

石油資源開発(JAPEX)、日揮ホールディングス、川崎汽船、JFEスチールの4社は26日、マレーシアにおける二酸化炭素(CO2)を回収して地下に貯留する「CCS」の事業化に向けた、日本を起点とするCCS技術のバリューチェーン構築を目指す共同検討に、新たに中国電力と日本ガスラインが参加すると発表した。6社は同日覚書を結んだ。

6社は、事業化検討と、JFEスチール、中国電力グループが保有する日本国内の製鉄所や発電所で排出されるCO2の分離と回収、液化CO2のマレーシアまでの海上輸送と受け入れ、貯留までの一連のバリューチェーン構築について、必要な設備やコストなどに関する検討を行う。

事業化検討では、マレーシア国内のCO2を収集する陸上設備からのCO2輸送パイプラインの敷設、液化CO2の海上輸送、受け入れ設備など必要な設備の仕様と費用の積算、事業スキームの詳細について検討を進める。マレーシア国内で排出されるCO2に加え、日本などマレーシア国外で回収されたCO2を海上輸送し、2028年末に海底下への圧入や貯留を開始することを目指す。

JAPEX、日揮、川崎汽船の3社は23年9月、マレーシア国営石油ペトロナスの子会社ペトロナスCCSベンチャーズと、マレーシアでのCCS事業化の検討に関する基本契約を締結。今年の基本設計作業の開始と、その後の設備の建設工事を視野に入れた準備作業に着手した。

この一環で、23年6月に共同検討に参加したJFEスチールに加え、今回、中国電力と日本ガスラインが加わった。

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