ゼレンスキー氏がサウジ訪問、皇太子と和平案など協議

[キーウ 27日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、サウジアラビアを訪問し、ムハンマド皇太子と会談した。ロシアによる全面侵攻が3年目に入る中、自らが提案するロシアとの和平案などについて協議した。

ウクライナ大統領府によると、ゼレンスキー氏はウクライナにおける「公正な平和」の回復を支援するサウジの姿勢を評価し「サウジの指導者は公正な解決策を見い出すことに貢献できる」と述べた。

両氏はスイスが年内開催に同意しているウクライナ和平会議の内容について協議した。また、ウクライナ、欧州および世界の安全を「真に回復するために取り得る措置」を巡り意見を交わし、ゼレンスキー氏は「世界の安定を確保するという点で、われわれは同一の関心を持っている」と述べた。

サウジアラビア国営通信によると、ムハンマド皇太子は会談で「ウクライナとロシアの危機を解決し、和平を実現し、人道的影響を緩和することを目的とした全ての国際的な取り組みに対する支持を確認した」と述べた。

ゼレンスキー氏は先に「第1回目の和平サミット開催の実現にかなり近づいている。サウジの支持を引き続き期待している」と対話アプリ「テレグラム」に投稿した。

サウジは過去にウクライナとロシアの捕虜交換で仲介役を果たしている。ゼレンスキー氏は今回の会談が捕虜交換で「結果をもたらす」ことを確信しているとも述べた。

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