医療を目指す人の道しるべに コラム「見果てぬ夢」出版 長崎国際大・安東学長

「見果てぬ夢」を出版した安東学長=佐世保市、長崎国際大

 長崎県佐世保市の長崎国際大の安東由喜雄学長(70)が、著書「見果てぬ夢」を熊本日日新聞社から出版した。熊本日日新聞で連載したコラム「わたしを語る」を収めた。安東学長は、難病の遺伝性アミロイドーシスの研究に尽力してきた自身の姿を通して「医療人を目指す人の道しるべになれば」と話している。
 コラムは、熊本県内外で活躍している同県ゆかりの人が執筆。安東学長は2023年6月から9月にかけて52回掲載した。プロ野球選手に憧れた幼少期から故郷・大分県別府市での少年時代、医師になり遺伝性アミロイドーシスの患者と出会い、研究にのめり込んだ日々や、新型コロナウイルス禍の中、同大の学長に就任し、学内にPCRセンターをオープンさせたことなどをエピソードを交えながら紹介している。
 タイトル「見果てぬ夢」には、自身の医者人生の歩みや気概を込めた。安東学長は3月末で退任し、熊本市の病院でアミロイドーシスの研究に当たる。「全ての患者を救いたいと夢を持って歩み続ける心意気、絶えず地方から世界に研究成果を発信してきた姿が、次世代の研究者を生み、医学の発展につながれば本望だ」と話した。
 長崎新聞で随時掲載中のコラム「安東学長のシネマ、時々医学」も収録している。四六判、208ページ。熊日出版のECサイトなどで購入できる。

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