「プレーで能登に元気を」 センバツへ星稜、航空石川 県庁で健闘誓う

馳知事に決意表明する星稜の芦硲主将(左から2人目)と航空石川の寳田主将(同3人目)=28日午前9時、石川県庁

 3月18日に甲子園球場で開幕の第96回選抜高校野球大会に出場する星稜と航空石川の両主将、監督らが28日、石川県庁に馳浩知事を訪ね、健闘を誓った。星稜の芦硲(あしさこ)晃太主将は「元気はつらつなプレーを甲子園で見せたい」、航空石川の寳田(ほうだ)一慧主将は「高校生らしい姿で被災地に元気、勇気を届けたい」と能登半島地震に思いを寄せながら全力でプレーする決意を示した。

 知事室に入る際には馳知事をはじめ、大勢の県幹部の拍手で出迎えられた。馳知事は「多くの県民の思いを力に変え、日ごろの練習の成果を発揮してほしい」とエールを送り、両校に激励金を贈った。プロレスラーの経験から試合を迎えるまでの準備の大切さも伝え、芦硲、寳田両主将と握手を交わした。

 星稜は昨秋の明治神宮大会を制し、選抜でも優勝候補に挙げられている。地震でグラウンドが使用禁止となっていたが、今月中旬から使えるようになった。山下智将監督は「紅白戦も行いながら、状態は日に日に仕上がってきている」と手応えを語り、芦硲主将は「とてもわくわくしている。チャレンジャーの気持ちを忘れず、石川県に初の優勝旗を持ち帰る」と意気込んだ。

 航空石川は昨秋の北信越大会3位ながら、星稜の神宮大会優勝で北信越枠が1増となり選抜出場を決めた。輪島市の校舎が被災したため1月中旬から部員は順次、山梨県の系列校に移って練習。今月中旬に全67人がそろった。中村隆監督は「山梨の皆さんの支援もあり順調にきている」と語り、寳田主将は「練習は活気があふれている。大会では多くの人への感謝をプレーで示したい」と話した。

 星稜の鍋谷正二、航空石川の青木洋介の両校長、県高野連の居村吉記会長、佐々木涉理事長が同行した。星稜は金沢市役所で村山卓市長の激励も受けた。

 組み合わせ抽選会は3月8日に行われる。

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