本取り組みは定期的に行っている点検業務の一環として稼働しており、従来は目視判断（一次スクリーニング）で行っていた工程をドローンに置き換えることで、点検費用・工期の削減効果を確認することが出来たという。
背景
サイロ内部溶接部などの目視点検時にはこれまでは内部総足場を組み、検査員が目視点検を実施していたが近年では設備の高経年化に伴い、より一層定期的な検査の重要性が増してきている状況だ。その中で点検にかかる工数やコストが課題という。
取り組み内容
サイロ内で、非GPS環境下でも飛行可能な屋内向けのドローンをマニュアル飛行させた。本機体を用いることで人による点検が難しい、高所・暗所・狭所へのアプローチが可能となる。
また、屋内や閉鎖空間でのドローン活用は、位置情報が取得出来ず機体が安定しないため操作の難易度が高いという課題があったが、本機体は精度の高いポジショニング技術を用いることで機体が安定するため、簡単に機体の操作が可能になるという強みがあるという。
ドローンの導入により、目視点検時と比較して、より簡便に点検の実施が可能となった。また、ドローンで点検箇所を撮影することで従来の点検方法と比較してコスト・工期ともに1/3程度に抑えることができ、事業全体の効率化へ寄与した。
クライアントの声
工期短縮のメリットを最大限発揮するために、ピンポイントな日程での点検依頼となってしまいましたが、ご協力頂きありがとうございました。内部の撮影方法についても、当方の確認したい箇所等の要望について細かく対応いただきましたため、目視点検同等の点検ができたと考えております。ありがとうございました。
今後
更なる業務効率化へ向けて、取得データから異常の自動検知の実現を目指すという。このシステムによって、正常な状態と比較して変状箇所をシステマティックに抽出し設備データに更なる付加価値を生み出し、人による撮影データの目視確認作業削減に大きく貢献できるとしている。
対応機体について
点検ドローン「EP-1」
https://www.drone.jp/news/2023120510530777365.html
