入試90分を「120分」 長崎県立大、受験生に説明ミス

 長崎県立大は28日、同大シーボルト校(西彼長与町)で25日実施した情報システム学部情報セキュリティ学科の一般選抜前期日程の数学の試験で、試験監督者が受験生54人に、本来より30分多い試験時間を伝えたミスがあったと発表した。監督者は誤りに気づいたが、規定に反して報告していなかった。
 同大によると試験監督者は同大の教員2人。試験時間は90分だったが、開始前の説明で、主任試験監督者が「試験時間は120分。問題冊子の記載とは異なるので、注意してください」と読み上げた。配慮が必要な受験生への試験時間を誤って伝えていた。もう一人は誤りに気づかなかった。試験開始から80分後、もう一人が主任に残り10分と伝えミスに気づいたが、そのまま90分で試験を終了した。
 26日に受験生の保護者から「調査してほしい」と問い合わせがあり発覚。対象者に連絡し、謝罪した。2人は報告しなかった理由について「(受験生が)動揺しているように見えなかった」と話しているという。
 同大は希望者を対象に3月3、4日に再試験を行う。旅費と宿泊費は同大が負担。再試験の成績を元に、予定通り3月6日に合格発表をする。
 同大の浅田和伸学長は記者会見で「受験生、関係者に心よりおわびする。指導が不十分だった」と謝罪した。

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