海の環境と水産業にの未来に必要なものは連携 岩手・釜石市で水産関係者集めたフォーラム

海の環境と水産業の未来をテーマにしたフォーラムが29日釜石市で行われ、参加した水産業の関係者が業界の課題解決に向けた連携を確認しました。

このフォーラムは、釜石市と岩手大学などが開いたもので、会場には県内の水産業の関係者などおよそ50人が集まりました。フォーラムで講演した国立研究開発法人水産研究・教育機構の木所英昭さんは、スルメイカの漁獲量の変化について説明しました。

(国立研究開発法人水産研究・教育機構 木所 英昭さん)
「水温が下がってくるとスルメイカが獲れなくなってきたが、水温が上がったらスルメイカの漁獲が上がるかと思ったら下がった」

木所さんは、「水産資源の変化の予測が難しくなっている」と指摘。海の環境保全の重要性を訴えました。

また、北海学園大学の濱田武士教授は、水産業の振興の鍵を握るのは「物流」だと述べました。

(北海学園大学 濱田 武士 教授)
「こっからそっちはあなたたちの仕事でしょ、こっちからそっちはあなたたちで解決してくださいではなく、(水産業側が)こう変えたらあっち(物流側)がやりやすいということがどこかで見つかってくると思う。物流が非常に重要だ」

濱田教授は課題解決に向けて、水産業と物流の事業者が別々に取り組むのではなく、連携して取り組むことが重要だと指摘し、それが水産業の発展や、物流業界が抱える2024年問題の解決にもつながるとの考えを示しました。

フォーラムの参加者たちは、持続可能な水産業を目指して専門家の意見に耳を傾けていました。

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