「ジダンはクボにクオリティを発揮する機会を与えなかった」96億円でプレミア勢が狙う久保建英、放出したマドリーをスペインメディアが批判!「欧州で最も違いを作れるウイングになった」

レアル・ソシエダで躍動する久保建英には、プレミアリーグのアーセナルやニューカッスルが関心を示していると取り沙汰されている。6000万ユーロ(約96億円)の契約解除金を払うのに前向きとも言われている。

そんななか、スペインメディアの『don balon』は、「彼はジダンが獲得した。レアル・マドリーがバルサから強奪したスターはアーセナルかニューカッスルに行く可能性がある。首都では彼が輝く機会はなかった」と見出しを打った記事を掲載。久保を3シーズンに渡って保有しながら、1分もプレーさせずにソシエダに売却したマドリーに苦言を呈している。

同メディアは「過去10年間、レアル・マドリーとバルサは大きな期待が掛けられていた様々な若手選手の獲得を巡って争ってきた。昨夏のアルダ・ギュレルがその最新例で、過去にはクボを巡ってスペインの2大巨頭が争った」と綴っている。

「忘れてはいけないのは、この日本代表選手は2011年から2015年にかけてバルサの下部組織にいたということだが、バルセロナがこのプロジェクトにおいて彼を重要なポジションに据えようと本格的に検討したのは2019年だった。しかし、レアル・マドリーの提案が最終的にこの選手にとってより説得力のあるものとなったが、すぐにこれは誤った決定となった」

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記事は「(当時の監督だった)ジネディーヌ・ジダンがマドリーのプロジェクトの指揮を執っていたため、クボにはその幅広い攻撃的クオリティを発揮する機会が与えられなかった。そのため、マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェ、そして再びマジョルカへのレンタル移籍を繰り返した」と指摘。こう続けた。

「しかし、日本人が移籍市場で大きな注目株の一つになれたのは、これらのクラブではなく、レアル・ソシエダだ。イマノル・アルグアシル監督はジダンにはなかった信頼を久保に与え、そのおかげで彼はヨーロッパで最も違いを作れるウイングの一人になれた。それがニューカッスルとアーセナルのようなイングランドのチームが彼の獲得交渉に応じる姿勢を示した理由である」

そして、「これら2つの目的地を見ると、プロジェクトによって生み出された興奮を考えれば、(アーセナルの)エミレーツスタジアムに着陸する方がはるかに魅力的に思えるが、ロンドンではブカヨ・サカのような偉大な競争相手に直面することになる。もちろん、かつてバルサに所属し、レアル・マドリーで失敗し、今やスターとなった選手が引き起こしたこのメロドラマは、来年の夏まで解決しないだろう」と締め括っている。

マドリーは半額の3000万ユーロで獲得する権利を有しているが、果たして再獲得に動くだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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