【調査】自宅に愛猫の「ケージ」を置いている飼い主の割合は ケージのメリット、必要性を獣医師が解説

みなさんは、愛猫のために家にケージを設置していますか?

【調査】自宅に愛猫の「ケージ」を置いている?

引用元:ねこのきもちWEB MAGAZINE『猫の「ケージ」に関するアンケート』

ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、飼い主さん145名に「自宅に愛猫の『ケージ』を置いているか」アンケート調査を実施。その結果、今回の調査では飼い主さんの65%が「置いている」と回答しました。

【体験談】「愛猫のケージがあってよかった」と実感したエピソード

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

では、自宅に愛猫のケージを置いている飼い主さんは、「ケージがあってよかった」と実感した瞬間があるのでしょうか。お話を聞きました。

ケージが愛猫にとって「安心できる、落ち着ける場所」に

  • 「家に来て慣れるまではケージを利用していました。落ち着ける場所があったからか、馴染むのも早かった気がします」
  • 「最近は使用してないですが、子猫のときは落ち着く場所だった」
  • 「うちのコは人見知りなので、知らない人が訪問した際にケージがあると身を隠す場として役に立ってます」
  • 「具合が悪くなったときなど、薬を飲ませて落ち着かせるときに使います」
  • 「猫を3匹飼っているのですが、勝手に入ってお昼寝したりしているので、安心する場所なのかな」
  • 「日中は留守番になるのでケージに入れていますが、帰宅してからケージから出しても、パトロールが一通り終わったら自分からケージに入ります。安心するスペースになっているし、何より脱走するリスクがかなり減るので、安心です」
  • 「犬に叱られると逃げる場所になっている」
  • 「地震など怖いことが起きると、逃げ込む安全な場所になっている」

留守番のときに役立っている

  • 「眠いときにはケージに入って寝る習慣ができたように思う。留守番時にはケージに入れるので誤飲誤食の心配がない」
  • 「愛猫が子猫のとき、買い物などで少しの時間家を空けるときに、お留守番用として使っていた」
  • 「もうおとなの猫なのでイタズラすることもありませんが、やはり留守にするときはケージに入ってもらうのが安心です」

脱走防止対策に

  • 「業者の方が来られたときや、ベランダに出るとき、来客時などに脱走防止のために入ってもらっています。普段から置いているので、抵抗もあまりないようです」
  • 「ウチは狭いので、電気屋さんとか玄関を開けて作業するときなどはケージにお入りいただいてます」
  • 「人が出入りするとき、扉を開け放つときなど、脱走防止に役立ちました。普段からキャットケージで遊んだり休んだりしているので、抵抗なく入ってくれます」
  • 「掃除のときや、ベランダや玄関を開けるときの脱走防止。イタズラで走りまわって困るときなど、ケージを用意しておいてよかったと思いました」

多頭飼いをするときに「あってよかった」と実感

  • 「2匹目を迎えたときに、先住猫との対面に役立った」
  • 「上のコが16才、下のコが生後4カ月。お互いがお互いのフードを狙うので、ごはんのときだけ仕方なく…。とくに上のコは処方食を食べているので、それ以外を食べるのを防ぐために。ごはんが終わればすぐに野放しにしてますが」
  • 「多頭飼育なので、食事の管理は閉じ込めたほうが確実性が上がる」
  • 「多頭飼いで、隔離ができるため」
  • 「保護猫の子猫を迎え、先住猫たちが落ち着いて食事できるように、ごはんのときには子猫はケージで食べるようにしていました。だいぶ大きくなってきましたが、先住猫のひとりがまだ子猫を気にして落ち着かず、食べないで物陰に隠れてしまうので、そのままケージは活用しています」
  • 「具合が悪いときに隔離でき、トイレの確認、水の量の確認など確実に把握できる。多頭飼いなので」

万が一に備えて

  • 「地震が起こったときに、まずケージに入れることで万一の脱走に備えられるから」
  • 「今のところありませんが、いざというときにケージに慣れておいてほしいと思っています」

ほかにも、こんな声が!

  • 「お友達が遊びにきたのですが、猫アレルギーだとわかり急遽ケージに入ってもらいました。普段から置きっぱなしで戸をはずして利用しているので、いつものように好きに出入りできないと怒ってはいましたが」
  • 「3階建てのケージがありますが常時完全開放しており、ごはんを食べる定位置として使用中。とくにこれと言ってあってよかったと感じた出来事はないですが、猫飼いとして持つべきものだとは思いますので設置してある。そんな感じです」
  • 「うちのコは人間大好きで、まったく人見知りしません。なので、ガスやその他の点検に来られた人にも仕事の邪魔をしに行くので、ケージはとても助かっています」
  • 「洗濯物をベランダに干すときに、一時的に入ってもらうと脱走の心配がない。家に設備修理の業者が来たときに入っていてくれると業者さんにも迷惑なく、猫も近づきすぎて怪我をしない。地震のときも一時的に入ってもらえると落下物から身を守れるし、避難用に窓も開けたりできるので安心。好奇心の強い性格のコなので、一時的に安全地帯があるのは心強いです。あってよかったと思います」

【獣医師解説】愛猫のケージを室内に置くメリット、必要性とは?

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

自宅に愛猫のケージを置いている飼い主さんたちのさまざまな声を紹介しました。

実際に、愛猫のケージを室内に置くメリット、必要性とは何なのでしょうか。ねこのきもち獣医師相談室の原 駿太朗先生に聞きました。

原先生:
「飼い主さんたちの声にもあったように、『猫に部屋の中の一定の場所にしばらくいてもらいたいとき』に、ケージはとても役に立つと思います。

普段生活をしていると、どうしても窓や扉を少し開けておかないといけなかったり、猫に慣れていない方が来訪することなどがありますよね。

猫には言葉で伝えてもなかなか伝わらないので、そういうときに“猫”と“関わる人”の双方が嫌な思いをしないように、『スペースを区切れる仕組み』のアイデアの1つとしてケージは導入もしやすく、必要性が高いと思います」

ケージを置く際、どのような工夫や配慮をするとよい?

原先生:
「ケージを使うにあたり、猫に無理を言ってケージの中にしばらくいてもらうシーンがあるかと思います。なので、せめて猫が心地よく、できるなら普段から使いたくなるような場所にしていく工夫、配慮は必要でしょう。

具体的な工夫や配慮、ケージに慣れるためのポイントは以下の通りです。

・家の中の騒がしい場所に置かない
・部屋の大きさとも相談しつつ、可能な限り大きめなケージを用意してあげる
・普段から猫が使っているベッドをケージの中に置いてあげる

また、食事が好きなコであれば、意識的にケージの中を食事スペースなどにすると、自然と猫がケージの中で過ごす回数と時間が増えていくので、猫にとっても受け入れやすくなるのではないでしょうか」

(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原 駿太朗先生)
ねこのきもちWEB MAGAZINE『猫の「ケージ」に関するアンケート』
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/雨宮カイ

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