和倉温泉総湯に湯煙 4月再開へ準備着々

湧き出る温泉の温度を確かめる関係者=七尾市和倉温泉総湯

 七尾市和倉温泉の総湯で源泉を引き込む配管の修繕が完了し、湯船に温泉が戻った。運営管理する「和倉温泉合資会社」が温泉を毎日入れ替え、地中の配管に詰まった泥を除去する作業を進めている。4月中の営業再開に向け、断水が解消された段階で施設内の水道管の修繕に取り掛かる。

 和倉には四つの源泉があり、1月16日にくみ上げポンプから約90度の湯が湧き出ることが確認された。合資会社によると、同30日に「宝仙閣」で地震後初めて旅館に温泉が供給され、「おくだや」「花ごよみ」などにも源泉が届いている。

 和倉温泉では断水が長期化しているが、市や応援部隊の名古屋市上下水道局が被害調査を急いでおり、現在は和倉温泉駅周辺まで調査、修繕が進んでいる。

 総湯では2月中旬から源泉に不純物が混じっていないか確かめたり、温度を測ったりしており、合資会社の小泉孝史社長は「和倉温泉の復活に向けて一日も早く総湯を再開させたい」と話した。

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