おいしいイチゴ存分に 直売所やカフェ機能 ガイアとなみ、「私と苺」開設

取れたてのイチゴを直売する施設「私と苺」=砺波市狐島

  ●15日正式オープン、新たな観光施設に

 農事組合法人ガイアとなみ(砺波市)が2日までに、同市狐島でイチゴや加工品の販売などを行う施設「私と苺(いちご)」を開設し、イチゴのスイーツや飲料を扱うカフェメニューもそろえた。イチゴの6次産業化を進めながら、砺波の新たな観光の拠点としてブランド力を高め、農業の振興と地域の活性化につなげる。今月15日に正式にオープンする。

 「私と苺」は木造平屋建て一部2階建てで、延べ床面積は146平方メートル。イチゴや、スイーツなど加工品の販売をはじめ、イチゴ狩りの受け付けや、イチゴのパック詰めなどを行う。カフェはテークアウトを基本とし、店内に6席を用意し、天気の良い日はベンチも置く。

 試作を重ねたスイーツはイチゴをふんだんに盛り込んだパフェをはじめ、大福もなか、ぜんざいなどのほか、イチゴを使ったスムージはミルクや豆乳、甘酒の3種類を用意した。今後はミルクセーキや急速冷凍のイチゴを削った「削りイチゴ」、アイスもなかなども商品化を予定する。

 ガイアとなみは、ハウスの有効活用と農業の複合化による収益力向上を図るため2016(平成28)年からイチゴの栽培を始めた。施設を増強し、現在は4棟20アールでイチゴを生産する。20年2月からイチゴの摘み取り体験を始め、同4月から規格外品を使ったジャムや「いちごミルクのもと」などを商品化してインターネット販売などで人気となっている。

 イチゴ狩りの体験者が増え、施設が手狭になったことから、県の支援を得てイチゴの直売所やテークアウト中心のカフェなどを備えた施設を建設し、2月23日に仮オープンした。

 ガイアとなみは手軽にふらっと遊びに訪れ、おいしいイチゴを存分に楽しめる施設を目指しており、中島一利代表理事は「イチゴ農家がイチゴ専門店を始めた。たくさんの方においしいイチゴをたっぷり味わってほしい」と来場を呼び掛けた。

イチゴを使ったパフェ
15日に正式オープンする「私と苺」

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