支援拡充へ被災者の会 液状化被害の富山・東蓮町

被災者の会の発足式であいさつする新村会長=富山市の東蓮町公民館

  ●「見捨てられている」不満の声

 能登半島地震による液状化現象で住宅に深刻な被害が出た富山市の東蓮町町内会は3日、住民や転出者で構成する「被災者の会」を設立した。町内では約240世帯のうち66世帯が地盤沈下などで家屋に被害を受け、市道にも沈下や亀裂などが生じた。今後、市に対して支援金の拡充などを求める要望書を提出する。

 被害を受けた住民は罹災証明で全壊1世帯、大規模半壊3世帯、半壊5世帯、準半壊1世帯と判断され、残る多数は一部損壊となっている。要望書では生活再建支援制度に基づく支援金の拡充・使用制限の撤廃、液状化被害を受けた個人宅の復旧に県が最大120万円を支給する補助金の大幅増額、地盤強化のための調査支援などを求めている。

 式では被災者の会会長に就いた新村哲夫町内会長があいさつした。会場からは液状化で深刻な被害が出た地域で被災者支援説明会を実施した高岡市、支援が手厚い能登を引き合いに「蓮町は見捨てられている」などと不満の声が相次いだ。

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