広島・世羅が近い将来 大麦の一大産地に!? 酒造メーカーとJAがウィスキー作りで協定

広島県世羅町が近い将来、大麦の一大産地になりそうです。世羅町産の大麦でウイスキーを作る廿日市市の酒造メーカーと産地のJAが、地域振興などの協定を結びました。

廿日市市の酒造メーカー「サクラオブルワリーアンドディスティラリー」です。協定書はサクラオと地元のJA尾道市との間で締結したもので、安定供給とともに品質の向上によるブランド化に協力して取り組みます。

サクラオブルワリーアンドディスティラリー 白井浩一郎 社長
「心のこもった大麦を大切に使って、いいウィスキーを作っていきたいと思っています」

世羅町内では、おととしからサクラオの依頼でウィスキー用の大麦を栽培していて年々、作付け面積を増やしています。

産地にとってのメリットはコメや大豆栽培との組み合わせによる収益性の向上です。3年後にはことしの倍以上の200ヘクタールに拡大し、600トンの生産量を目指します。これは現在サクラオが扱う大麦の量のおよそ3分の1にあたります。

JA尾道市 水稲部会 東谷晴美 部会長
「この協定が結ばれたことを機会に仲間を増やし、早い段階で200ヘクタールを達成し、より信頼される産地へと発展させて行きたいと思います」

世羅町産の大麦を使ったモルトウイスキーづくりは去年、スタートしました。現在は樽の中で熟成中で、完成は早くても3年後です。熟成前のテイスティングでは、輸入麦芽よりすがすがしい香りだったということで、製造部門の責任者は「完成が楽しみだ」と話していました。

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