地域医療の新拠点に 富山城南病院、3施設統合で開業

城南会が開業した新病院=富山市太郎丸本町1丁目

 医療法人社団・城南会(富山市)は4日、同市太郎丸本町1丁目で新病院「富山城南病院・介護医療院」を開業させた。国道41号を挟んで向かい側にある同会運営の3施設を統合させた地域医療の新拠点で、長期療養が必要な慢性期の高齢者を受け入れるとともに、今後は在宅介護サービスにも対応する。

 新病院は、富山城南温泉病院、富山城南温泉第二病院、城南内科クリニックが統合し、内科と歯科を備える。病床数は220床で、2、3階に医療療養病床を166床、4階に介護医療院54床を設ける。人工透析患者に対応する機械70台も備える。

 新病院は超高齢社会を見据えて開設した。周辺には城南会が運営する介護老人保健施設や住宅型有料老人ホームなどもあり、各施設や地域包括支援センターとも連携し、高齢者の自立支援から「みとり」まできめ細やかなサービスを提供する。夏ごろまでには訪問看護や訪問診療も展開する。建物が残る内科クリニックでは空きスペースを健診センターに改修する。

 神田知明専務理事は「建物が新しくなり、イメージも明るくなった。幅広いサービスを提供し、いざというときに近くにこの病院があって良かったと安心してもらいたい」と話した。

© 株式会社北國新聞社