不要の制服リユース 砺波のクリーニング店 無償で譲り受け、提供

制服をクリーニングする江尻さん=砺波市大門

  ●捨てずに大切に使う クリーニング無料キャンペーンも

 不要になった砺波市内の小中学校の制服などのリユース(再利用)に、同市内のクリーニング店が取り組む。卒業シーズンを迎え、要らなくなった制服を譲り受け、希望者に無償で提供する試み。まちのクリーニング店が橋渡し役になって制服を捨てずに大切に使う「リユース」を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の推進に一役買う。

 制服のリユースを企画したのは砺波市大門のアサヒヤクリーニング。市内の8小学校と4中学校の制服をはじめ、体操服や室内ズック、かばんなどがリユースの対象。制服などは無償で譲り受けし、クリーニングして希望者に引き渡す。汚れやほつれなど大がかりな修繕が必要な場合は実費の負担を求める場合もある。

 同店ではコロナ禍の2021年から卒業シーズンに学生服を無料でクリーニングするキャンペーンを行っている。利用者から「卒業でまだ着られるのに捨てるのはもったいない」との声が上がり、市側と相談して制服のリユースを始めることにした。

  ●制服を次の時代に

 既に市内の小学校PTAなどから問い合わせがあるなど反応が寄せられており、江尻政敏代表は「使い捨ての時代に少しでも大切な制服を次の時代につなぎ、クリーニング店でできる一歩としてリユースを始めたい」と話した。

 アサヒヤクリーニングは学生服のクリーニング無料キャンペーンも行う。14日の中学校、18日の小学校の各卒業式に合わせ、各30人限定で学生服の上下セットで1人1組まで受け付ける。16日まで。

 能登半島地震を受け、「氷見&高岡おうえん! がんばろう北陸」と銘打ち、氷見、高岡市限定で学生服のクリーニングを無料で行う。22日~4月5日まで。

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