台湾販路拡大へ意欲 富山県薬業連の交流訪問団 台北のドラッグストア視察

ドラッグストアを視察する訪問団=台北市内(水口慶彦撮影)

 【台北=水口慶彦】富山県薬業連合会の台湾薬事交流訪問団は5日、富山空港から羽田経由で台北に到着した。一行は台北でドラッグストアチェーン「大樹薬局」の店舗を視察し、日本製の医薬品が幅広く売られている現状を確認、販路拡大への意欲を新たにした。

 視察したのは、台北中心街で2022年8月にオープンした店舗。マネジャーの陳佳宏さんは「近くに住宅や病院もあり生活に密着した店」と紹介した。処方薬は約1100種類、一般用医薬品(OTC医薬品)は約600種類を備える。

 医薬品や健康食品、生活用品などを含めた商品全体の5%を日本製品が占める。訪問団から「メード・イン・ジャパンの人気はどうか」と質問があり、陳さんは「医薬品は日本が強い」と答えた。店頭には日本製の風邪薬や目薬などが並び、参加者は「日本より価格が2割ほど高いのではないか」と関心を寄せた。

 大樹薬局は台湾で最も多い約340店を展開。現在も月6~7店のペースで店舗を拡大しており、2025年には500店を目指している。20年に「スギ薬局」などを展開するスギホールディングス(HD)と業務提携契約を締結している。

 続いて一行は日本の対台湾窓口機関、日本台湾交流協会台北事務所を訪問。スタッフから台湾の政治、経済情勢について説明を受けた。

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