「松の胴巻き」の取り外し作業が5日、鶴岡市の鶴岡公園で行われた。わらで編まれた「こも」が幹から外され、本格的な春を迎える準備が進められた。
5日は二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」。虫が動き始める時期とされており、毎年この時期にこもを外す作業が行われる。市シルバー人材センターの6人が公園内を回り、アカマツやゴヨウマツなど計84本に冬の間、巻き付けている縄をほどいた。作業していた佐藤由蔵さん(78)=同市大山=は「少し雪が残っているけど、毎年、この作業をすると春の訪れを感じる」と話した。
胴巻きは1963(昭和38)年に害虫対策として始まり、風物詩として親しまれている。回収したこもは焼却され、今後は桜の花見に向けて公園内の雪囲いを撤去する。