全国のパン店が手がけた新作パンの人気を競う「パンのフェスアワード2023」の各賞が6日までに決定し、那須町湯本の「パン香房ベル・フルール」の「海を跨(また)いだオレンジ物語〜ブラバン〜(ブラッディーオレンジ&河内晩柑)」が最高賞のグランプリに輝いた。
「海を跨いだオレンジ物語〜ブラバン〜(ブラッディーオレンジ&河内晩柑)」は、イタリア産の高級ブラッドオレンジと、和製グレープフルーツと称されるかんきつ「河内晩柑(かわちばんかん)」のコンポートやピールを、バケットで合わせた一品。ブラッドオレンジのすっきり感と豊かな風味、河内晩柑のさっぱりした甘みが特長だという。
4回目となる同アワードは、日本最大級のパンイベント「パンのフェス」の関連イベント。公式サイトでの事前投票や、1〜3日に開催されたパンのフェス会場・横浜赤レンガ倉庫(横浜市中区)での会場投票でグランプリ1店、ゴールド2店、シルバー3店、ブロンズ5店、特別賞の「ぱんてな賞」1店を決定した。
パンのフェスを主催し、チケット販売やイベント企画などを行う「ぴあ」によると、「海を跨いだオレンジ物語〜ブラバン〜(ブラッディーオレンジ&河内晩柑)」はパンのフェス開催期間中も大人気で、会場投票では圧倒的1位だったという。同社は「シェフ渾身(こんしん)の春の希少な味わいが、多くの人の心と胃袋をつかんだ」と評価している。
このほか、ゴールド2店には、前回覇者の「パン工房ぐるぐる」(茨城県)の「ぱくぱく干し芋シュトレン」と「本郷ベーカリー」(東京都)の「カレーパンの王様」が選ばれた。
ベル・フルールは同アワード2021で、イチゴや牛乳など県産品をふんだんに使った「小さな契約」がゴールドに輝いており、今回のグランプリは“念願”の結果と言えそうだ。