神の使いが火を鎮め…火の災禍なしを願う「火伏神事」 東松山・箭弓稲荷神社、きょう初午大祭

炉の火を消し鎮める所作を行う神使いの白狐=6日午後、東松山市箭弓町の箭弓稲荷神社

 埼玉県東松山市箭弓町の箭弓稲荷神社(前原利雄宮司)で6日、初午(はつうま)大祭の幕開けを飾る「火伏神事」が行われた。

 神事はかつては秋の「ふいご祭」に行われていたが、戦後の1949(昭和24)年の初午の日に市内の旧松山町で大火があったことから、大祭と併せて実施されるようになった。

 境内に特設された祭壇には砂でかたどった円形の炉に火がたかれ、四隅には神使いの白狐が立った。

 神官がおはらいの儀式を行った後、神官に続いて氏子や消防関係者、一般参拝者らが水や砂、青菜を刻んだ「火伏具」を炉に振りかけて火の災禍がないことを願った。最後に白狐が炉の火を消し鎮める所作を行い神事を終えた。

 7日には本祭・祈願祭のほか、箭弓町祭囃子(ばやし)、里神楽、武蔵流東松山太鼓が奉納され、植木市も開かれる。

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