平川さん(唐津市)、国際ヨット大会挑戦 「人生で二度とない」パラオへ3000キロ

10日にスタートする「日本-パラオ親善ヨットレース」に初出場する平川誠さん=唐津市の県ヨットハーバー

 日本から西太平洋の島国・パラオを目指すヨット大会に、唐津市のヨット愛好家・平川誠さん(60)が出場する。10日に横浜沖(神奈川県)をスタートし、20日間で約3千キロを走る長距離レースで、平川さんは「人生で二度とこんな話は来ないはず」と覚悟を決めて初の国際大会に挑む。

 平川さんが出場するのは、神奈川県とパラオのセーリング連盟が共催する「日本-パラオ親善ヨットレース」。国内の3艇がエントリーし、平川さんは岡山県のレース経験者ら5人のチームで参加する。出場艇は、海水を採取するマイクロプラスチックの分布調査にも協力する。

 平川さんは2021年に夫婦で唐津市に移住し、ヨットのセール(帆)カバーやセールを生かしたバッグを販売している。神奈川県に住んでいた5年前、知り合いに勧められてヨットに乗り始め、これまでに参加したのは湾内でのレースのみ。昨年末に誘いを受け、迷いながらも今大会の出場を決めた。

 約3週間の海上生活では、気力と体力の維持がポイントになる。毎日100回のスクワットなどで体を鍛え、海に投げ出されたケースを想定した訓練にも取り組む。「乗っているだけで楽しい」とヨットに魅せられた平川さんは「気象条件に合わせたセールの取り換え、かじ取りなど周りの経験者から技術を学びたい」と意気込む。(横田千晶)

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