今シーズンの欧州サッカーで、大きなサプライズを起こしているクラブのひとつがジローナだ。2シーズン前まで2部に在籍していたクラブが、ラ・リーガ27節を終えた時点で首位レアル・マドリーと勝点7差の2位につけている。バルセロナやアトレティコ・マドリーといったメガクラブを上回る成績を残しているのだ。
そのジローナを大躍進に導くのが、21年7月に就任したミチェル監督だ。欧州で急速に評価を高める48歳の指揮官のインタビューを、現地時間3月7日にスペイン紙『ムンド・デポルティボ』が掲載している。
ミチェル監督は来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得が近づいていることに対し、「まだまだ課題があり、克服すべきこともたくさんある。チャンピオンズリーグへの出場は“美しい”挑戦だ。私たちは1週間に2試合するためのトレーニングがどんなものか分からないし、どれだけ負荷をかければいいかも分からない。これは素晴らしい挑戦であり、私の夢は来シーズンもこのチームでトレーニングをして、チャンピオンズリーグに出場することだ」と明かした。
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また、将来的にマドリーやバルサで指揮を執りたいかという質問には「一番の目標はジローナで指揮を続けることだが、いずれは世界最高の2チームで監督候補になれればいいと思っている」と明かした。そのバルサから誰かひとり獲得できるなら? というクエスチョンが飛ぶと、ミチェル監督は昨シーズンまでジローナに在籍したアンカーを選んだ。
「ひとり選ぶとすれば...オリオル・ロメウだ。彼がトッププレーヤーであるのを私は知っている。(バルサで苦しんでいる現状について)私は現場にいないので、彼に何が起こっているのか分からない」
続けて、現在のサッカー界における各ポジションの第一人者を語っている。
「私が考える世界最高のゴールキーパーは(マルク=アンドレ・)テア・シュテーゲンだ。ディフェンダーは(フィルジル・)ファン・ダイクで、中盤は(ケビン・)デ・ブライネ、フォワードには(キリアン・)エムバペを推したい。彼らは個人としてのスキルで局面を打開し、試合を決定づけられる選手だからだ」
参考にしているチームにはマンチェスター・シティを挙げた。「私はペップ(グアルディオラ)のシティに注目している。ゲームの考え方がとても似ているからだ。彼らの試合を見て、多くの改善点と向き合っている」
ラ・リーガは残り11試合。CLの出場権が与えられるのはリーグ4位までとなっていて、ジローナは5位のアスレティック・ビルバオに9ポイント差をつけている。スペインにセンセーションを巻き起こすダークホースは、クラブ史上初のCL出場権を獲得できるだろうか。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部