壱岐市長選投開票日に「こども選挙」 地域社会への参画意識高めよう

グループで未来の壱岐について話し合う児童生徒=長崎県壱岐市郷ノ浦町、クロスポート武生水

 長崎県壱岐市内の児童生徒らが、市長選投開票日の4月14日に実際の立候補者に1票を投じ、当選者を決める「いきこども選挙」が開かれる。自分たちの声を社会に届ける力を育み、地域社会への参画意識を高めてもらおうと実行委(渡野剛委員長)が企画。全国7自治体目で県内では初めて。
 実行委は市民有志約15人で構成。初めて実施された2022年の神奈川県茅ケ崎市長選のノウハウを参考にしながらワークショップなど準備を進めている。
 こども選挙の「有権者」は06年4月16日以降に生まれた壱岐市内の小学1年から高校3年(18歳未満)までの約2500人。選挙事務をする「こども選挙委員」を公募し、4月時点で小学4年から高校3年生となる18人を決めた。
 同市郷ノ浦町で2月25日にあった2回目のワークショップのテーマは「壱岐の今と未来を考えよう!」。出席したこども選挙委員13人が「今壱岐市に一番欲しいもの」や「欲しいものができたら10年後の壱岐はどうなるか」などグループごとに話し合い、発表した。
 県立壱岐商業高2年の松尾結希那さん(16)は「ワークショップで小学生が積極的に意見を発表しているのに驚いた。みんなとグループで話し合うのは良いと思う。自分も勉強になった」と話した。
 今後、候補者への質問なども計画。市選挙管理委員会からは既に投票箱八つを借り受けている。投開票日時などは次回以降のワークショップで決める。
 実行委は当日の大人のサポーターが足りないことから引き続き募集している。問い合わせは、事務局のクロスポート武生水(電050.5211.5434)。

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