旬の淡路島サクラマスで春感じて 島内33店が50メニュー 南あわじ市のご当地サーモン

お披露目会では島内の料理人らが考案したサクラマスメニューが並んだ=南あわじ市志知佐礼尾

 桜が咲く季節に旬を迎える兵庫県南あわじ市福良のご当地サーモン「淡路島サクラマス」を食材に使ったメニューが10日から、淡路島内の飲食店や宿泊施設で味わえる。鍋や丼など工夫を凝らした多彩なグルメが登場し、5月末まで楽しめる。(古田真央子)

 福良でのサクラマスの養殖は、2015年に始まった。9年目となる今年は1万8千匹、4トンの稚魚を導入。上品な脂と濃厚な甘みが特徴で、成長するにつれて味が少しずつ変わっていくのが特徴だ。

 16年には、春の名物としてサクラマスをPRしようと、南あわじ市などでつくる実行委員会がグルメ開発を開始。今年は島内の33店舗が定番の丼や斬新なコロッケ、「最中寿司」など50メニューを考案した。

 2月末、同市志知佐礼尾の吉備国際大南あわじ志知キャンパスでお披露目会があり、主な料理が並んだ。

 ホテルアナガ(同市阿那賀)の日本料理店「阿那賀」のメニューは淡路島牛乳をだしのベースにした「淡路島サクラマスの島ミルク鍋と彩ちらし」。鍋は煮詰まるとシチューのような味わいに。ちらしずしには桜チップで香りを付けたサクラマスを使い、春らしい色どりのセットに仕上げた。

 肉の定食などを提供している同市志知の飲食店「牛と米」は自家製のタマネギキムチと和牛のたたき、サクラマスを合わせた「和牛サクラマス生爆弾丼」を用意。サクラマスの甘みを生かすためキムチの配合を工夫した。薬味を入れたりだしをかけたりして食べる。

 淡路島サクラマスを養殖している福良漁業協同組合の前田若男組合長(54)は「育てたサクラマスが丼やパスタなどの料理になってうれしい。これを目当てに島外の人に来てもらい、島内の人にも親しんでもらいたい」と話した。

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