立民の泉代表、次期衆院選の目標を「自民上回る議席の獲得」 兵庫での他党との連携は

立憲民主党兵庫県連の定期大会に参加した同党の泉健太代表と、あいさつを聞く県連代表の井坂信彦衆院議員(手前左)ら出席者=10日午後、神戸市中央区中山手通4(撮影・風斗雅博)

 立憲民主党兵庫県連は10日、神戸市内で定期大会を開いた。泉健太代表が次期衆院選で自民党を上回り、立民が第1党を目指すと表明したが、兵庫12小選挙区では立候補予定者の擁立が半数の6選挙区にとどまっている。泉代表は神戸新聞社の取材に、勢力を伸ばす日本維新の会にも触れ「兵庫で一つでも多くの選挙区で擁立する」と述べた。

 政権交代を掲げる泉氏は大会のあいさつで、次期衆院選の目標を「自民を上回る議席の獲得」と表明。自民は政治資金問題に揺れるが、立民県連代表の井坂信彦衆院議員(兵庫1区)は「政治とカネの問題だけではない。この30年の政治と社会の行き詰まりをどうにかしてくれという声が寄せられている」と力を込めた。

 ただ次期衆院選の兵庫の小選挙区で、立民が擁立を決めていないのは、3、5、8、9、11、12区。立民は「空白区」が6選挙区ある一方、同じ野党の維新は既に全12選挙区で立候補予定者が立っている。

 維新は近畿で支持を広げ、23年春の兵庫県議選では、前回選の2倍以上となる21議席を獲得した。京都3区選出の衆院議員でもある泉氏は大会で、立民が目指すクリーンな政治や生活者支援の政策を強調。取材に対し、自民現職が対立候補となる兵庫5区や9区での立民の立候補者の選定に意欲を見せ、「自民党との対抗軸となれるのは、維新ではなく立憲民主党と訴えていく」と話した。

 定期大会には、社民党や連合などの兵庫県関係者も出席。国民民主党の関係者は、兵庫3区で党公認の候補者の擁立を進めると説明した。泉氏は取材に、兵庫では国民民主と連携すると明らかにした一方、共産党については「現時点で選挙協力は考えていない」とした。(金 慶順)

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