V長崎 清水に4発快勝! 今季リーグ戦初勝利

【V長崎-清水】後半21分、チーム3点目を決めて喜ぶエジガルジュニオ(中央)ら=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

 明治安田J2第3節最終日(10日・トランスコスモススタジアム長崎ほか=6試合)V・ファーレン長崎は清水に4-1で快勝し、今季のリーグ戦で初勝利を挙げた。清水は初黒星。
 V長崎は前半25分、飯尾の縦パスに抜け出した増山が、清水のGK権田が飛び出したところを逃さずにループシュートを決めて先制。30分には増山がゴール前でボールを奪ってから上げたクロスを、エジガルジュニオがボレーで決めて2-0で折り返した。後半は10分に清水の乾にゴールを許したが、21分に秋野の右CKから再びエジガルジュニオが頭で合わせて3-1。40分にはマルコスがダメ押しとなる来日初ゴールを決めた。
 大分は藤枝に1-0、熊本は愛媛に3-2で競り勝って今季初勝利。岡山は山口を、仙台は水戸をそれぞれ1-0で下した。
 第4節は16、17日、各地で計10試合を実施。V長崎は17日午後1時15分から、山口市の維新みらいふスタジアムで山口と対戦する。

◎カウンター2発で主導権

 前半のカウンター2発で主導権を握った。V・ファーレン長崎はJ1昇格候補筆頭の清水から大量4点を奪い、今季のリーグ戦初勝利を手にした。試合終了の笛が鳴ると、スタンドから割れんばかりの拍手と歓声が湧き起こった。
 「清水戦を落とせば厳しくなる」。シーズンはまだ始まったばかりながら、チームはこの日、そんな危機感を持って臨んだ。120分間の激闘だった6日のルヴァンカップ愛媛戦から中3日。対する清水はカップ戦もなく、休養も十分。コンディション面でV長崎不利とも予想されたが、選手たちの集中力は途切れなかった。
 序盤は出足の鋭い清水にボールを保持され、耐える時間も続いたが、下平監督に焦りはなかった。「キャンプではJ1相手に押し込まれる展開でも勝ってきた。我慢して裏を狙っていこう」
 その指示を選手たちはしっかり遂行した。前半25分、増山が技ありのループを決めると、30分にエジガルジュニオが追加点。いずれもカウンターからの素早い攻撃でゴールを奪った。後半10分に1点差に詰められたが、その後も引いて守らずに2点を追加。「自信になる」。清水を倒してつかんだ1勝に、選手たちは同じ言葉を口にした。
 今季初めてスタジアムに響いた勝利のカンターレ。勝利の立役者となったエジガルジュニオがチームの思いを代弁した。「最後にサポーターと笑って終われるように、ここから勝利を積み重ねていく」。そうしていくための勢いを得た一戦になった。

【V長崎-清水】後半21分、V長崎のエジガルジュニオ(左)が自身2点目のゴールを決める=諫早市、トランスコスモススタジアム長崎

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